今だから語る、攻殻機動隊(未完成)

 

東日本大震災から数か月、世間が少し落ち着きを見せ始め我々に普段の日常が戻りつつあった2011年の春先である。

 

一応、被災者である私はこれから自分に降りかかる鬱屈した副次的な災害の前触れを感じつつ、虚ろな目で「滑り止めの滑り止め」の大学に通う為の準備をしていた。

 

そんな最中、私が出会った作品が

 

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX

 

 

 

まずこの作品を語る上でみんなが最初に出てくる感想があると思う

 

「すごくかっこいい」

 

この作品はまあ、めちゃくちゃカッコいいにつきるのだ。

 

入り口としてはYouTubeで偶然見かけた二期のOP「RISE」

 

僕は初めてアニメのOPで鳥肌が立った。

 

外国語の歌で歌詞の内容はわからなかったが、

 

構図、演出、緊張感のある音楽、最後の振り返った少佐の目にクローズアップして映し出される

 

攻殻機動隊のタイトル。

かっけー.....

 

 

翌日にはゲオでDVDをレンタルしてた。

 

 

さて、内容はというと

 

まずは九課の説明からしよう。

 

国家により秘密裏に組織された公安部隊「公安九課」

 

彼らはテロ組織や防諜機関などの国家の秩序を著しく乱す恐れのある組織に対し作られた組織で、

 

簡単に説明すると

 

 

「テロリスト、スパイは問題起こす前に全部しばき倒します」

 

 

 

という組織なのだ。

 

 

 

 

 

で、その九課に現場指揮官として所属しているのが主人公

 

 

 

 

草薙素子である

 

 

 

彼女は脳と脊髄の一部以外を義体、いわゆるサイボーグに換装した女性で

 

 

 

作品特有の電子戦や、指揮能力、戦闘力など全てにおいて最高クラスの強さを持っている。

 

 

 

端的に言うと「最強の女」なのだ。とあるキャラにはメスゴリラとも揶揄されている。

 

 

 

他にも、元レンジャー部隊に属していた、男っぽいロマンを持った大男、バトー

 

 

 

元警視庁の刑事で義体化のしていない青臭い正義感を持ち続けている妻子持ちのトグサ

 

など

 

 

 

魅力的なキャラクターたちがおのおのの正義感のため、テロリストなどの攻勢組織と戦う話なのだ。

 

 

 

ここで一番にあげたいワードががある。

 

 

 

 

「正義感」

 

 

 

作中のセリフで

 

 

 

 

我々の間には、チームプレーなどという都合よい言い訳存在せん 有るすればスタンドプレーから生じるチームワークだけだ。 

 

 

 

 

という格言がある。

 

これは各キャラがおのおのの正義感により行動をし、結果それが国家の秩序を守るという仕事につながるということだと思う。

 

そういった点で考えれば、前文であげた「トグサ」正義感がとても強い男なので時折暴走気味になる傾向がある。まあ、そこが彼の魅力なのだが。

 

 

で、そんな正義感の話で作中の大きなキーパーソンが出てくる。

 

 

笑い男

 

 

 

彼はフードをかぶり、高いハッキング能力で素顔し、セラノというマイクロマシーン会社の社長を誘拐したのだ。

 

 

この事件は後に笑い男事件」

として作中で何度も取り扱われることになる。

 

この「笑い男

 

 

正体はどこにでもいる「アオイ」という名のただの学生だったのだ。

 

ただ、ひとつ、彼は主人公の草薙素子それ以上のハッキング能力を持っていた。

 

彼は前文で書いた社長セラノが人の命に係わる不正をしていたことに気が付く。

 

そして、当時正義感に燃える青い血潮が流れていた青年は計画を実行に移したのだ。

 

誘拐中、アオイは何度も情報を世間に公表するように説得した。

 

そして、それに折れたセラノ社長は公表を約束し解放された。

 

だが、情報は開示されることなく真相はすべて闇の中へ葬り去られたのだ。